【嘘?本当?】フルーツの缶詰は体に悪いのか

最終更新日:2022/09/11

フルーツ 缶詰 体に悪い

「フルーツの缶詰は体に悪い」
そんな噂を耳にしたことありませんか?

スーパーには色々なフルーツの缶詰が並んでいますし、美味しくていつでも気軽にフルーツが食べられるからと、家にストックしている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「本当にフルーツの缶詰は体に悪いのか」について解説いたします。

フルーツの缶詰は体に悪いのか

常温で保存ができ、保存期間も長い便利な缶詰。
サバ缶などの缶詰は栄養価が高く、健康にいいと言われていますが、フルーツの缶詰は人気があるにも関わらず、なぜか「体に悪い」という話を耳にします。

フルーツの缶詰は、本当に体に悪いのでしょうか。

フルーツの缶詰が体に悪いと言われる理由は「汁」

問題なのはフルーツではなく、中に必ず入っている「汁、(シロップ)」。
缶詰のフルーツは必ず甘い汁に漬かっていますが、その理由は”フルーツの品質を保つため”で、フルーツの鮮度を保ち、菌が繁殖しないためにあの甘い甘い汁に漬けているのです。

缶詰の汁は、砂糖やでんぷんから作った果糖ブドウ糖液糖の糖液から作られており、かなりの糖が含まれています。
高カロリーなのはもちろん、血糖値を急上昇させるので、そのまま飲んでしまうと体に負担をかけてしまうことから、体に悪いと言われているのです。

フルーツの缶詰と生のフルーツの糖質の違い

甘い汁に漬かっているフルーツの缶詰は、生のフルーツと比べて糖質量もかなり違います。

例えば桃の缶詰。
生の桃の糖質量は8.9gに対し、桃の缶詰の糖質量は19.2gと2倍以上。カロリーも生の桃は40kcalなのに対し、桃の缶詰は85kcalと高カロリーなことがわかります。

フルーツの缶詰には体に悪い添加物が入っているというのは嘘か本当か

フルーツの缶詰には様々な食品添加物が含まれており、メーカーによって違いはありますが、

  • 果糖ブドウ糖液糖
  • ガラクトオリゴ糖
  • クエン酸
  • 香料
  • 甘味料(スクラロース・アセスルファムk)
  • 酸味料
  • 安定剤(メチルセルロール)

などの他、例えばみかんの缶詰で皮を剥く工程では、食品添加物と認可されている「酸」と「アルカリ」のごく薄い液に漬けられます。

このように、フルーツの缶詰は、生のフルーツよりも様々な添加物が含まれているのは事実ですが、日本で作られている缶詰は完全密封して加熱殺菌しているので安心安全です。
ただ、ブランドによって添加物の多さや少なさは違うので、添加物が気になる方は、添加物ができるだけ少ないフルーツ缶詰を選ぶことをおすすめします。

体に悪いと言われるフルーツの缶詰の栄養について

次にフルーツの缶詰の栄養ですが、缶詰は加熱殺菌をするため、熱に弱い酵素やビタミンCは失われ、食物繊維なども生のフルーツに比べると減少はします。ただ栄養に関しては大差がなく、タンパク質や鉄分などもしっかりと含まれているため、缶詰にすると栄養価が落ちるというわけではありません。
フルーツの缶詰の主な栄養は以下の通りです。

  • みかんの缶詰:ビタミンC、ビタミンE、カリウム、食物繊維など
  • パイナップルの缶詰:ミネラル成分、食物繊維、カリウムなど
  • 桃の缶詰:カリウム、ビタミンE、ビタミンKなど

栄養成分が減少イメージが大きいですが、熱に強い栄養素もあるのです。
ただやはり糖分は生のフルーツよりも多くなるので、お菓子を同じように少量に抑えることが大切です。

フルーツの缶詰は子供や犬の体に悪い影響を与えるのか

甘さが気になるフルーツの缶詰。では、子供や犬が食べると何か体に悪い影響を与えてしまうのでしょうか。
また、食べる際はどのような点に注意すべきなのでしょうか。

食べ過ぎなければ子供に与えても問題ない

フルーツの缶詰は予め皮や種が取り除かれて加熱処理されているので、子供に与えても問題ありません。
ただし、糖分が気になるので、そのまま与えるのではなく、果物が崩れないように優しく水洗いしてから与えるといいでしょう。
それでも甘みが強い場合は、熱湯に入れて加熱処理してから水洗いすると、甘みが抜けて食べやすくなります。
また、量を決めて食べすぎないこと、小さく刻んで与えることも大切です。

犬には食べさせない方がいい理由

犬には基本的には食べさせないようが良いとされています。
その理由は、糖分が多くカロリーオーバーになりやすいから。
犬の健康のためにも適切なご飯の量とカロリーを与えることが大切なので、加糖して作られているフルーツの缶詰は与えないようにしましょう。

フルーツ缶詰の汁をそのまま飲むのはNG-残った汁の対処法

フルーツの缶詰の汁は糖分が多いので、そのまま飲むのは避けたほうがいいですが、捨てるのはもったいないという方も多いと思います。
そこで、残った汁の対処法についてご紹介します。ぜひお試しください。

フルーツや牛乳と混ぜて飲み物に

フルーツ缶詰の汁と牛乳を混ぜるだけで、甘いフルーツ牛乳が出来上がります。
また、フルーツと牛乳をミキサーに入れてミックスジュースにしたり、こまつななどの野菜とフルーツ、ヨーグルトと缶詰の汁をミキサーに入れてスムージーとして飲むのもおすすめです。

料理で砂糖代わりに活用

別容器に移して冷蔵庫で保管し、料理のときに砂糖代わりに活用するのもおすすめ。ふんわりフルーツの風味が料理に加わり、優しい甘さの料理が出来上がります。
特にパイナップルやみかんの缶詰は果肉も汁もお肉と相性が良く、一緒に煮込むことで照り焼きにもなるので、レシピを検索して試してみてはいかがでしょうか。

フルーツの缶詰自体が体に悪いわけではなく、食べ過ぎたり汁をそのまま飲むのが体に悪いということがおわかりいただけたでしょうか。
フルーツの缶詰は長期間保存でき、食べたい時に食べることができる便利な商品です。
汁も捨てずに、料理やデザートにぜひアレンジしてみてください。

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