キウイは、ビタミンCや食物繊維が豊富なフルーツとして、世界中で親しまれています。
しかし、キウイは野菜と果物のどちらに分類されるのか、はっきりしない人もいるのではないでしょうか。
今回は、キウイの分類や栄養などについて、詳しくご紹介します。
キウイは野菜なのか果物なのか
野菜なのか果物なのか、どちらかわかりにくい食べ物はたくさんありますよね。
アボカドやいちご、メロンやスイカなども野菜か果物か迷う食材でしょう。
そのような食材のひとつに、キウイが挙げられます。
キウイは野菜ジュースにも入っているので、野菜だと思っている方も多いようです。
キウイは野菜なのか果物なのか、どちらなのかと言うと、果物に分類されます。
マタタビ科の落葉樹の果実が、キウイです。
野菜と果物の見分け方はあるのか
野菜だと思っていたものが実は果物だったり、果物だと思っていたものが実は野菜だったりすることがありますよね。
では、野菜と果物を、はっきりと見分ける方法はあるのでしょうか。
実は、野菜と果物の境界線や分類方法については、確固たる定義はないそうです。
野菜か果物かの定義は、国によっても異なります。
日本では農林水産省が次のように定めています。
- 野菜:食用とする草本性の植物で、加工の程度の低いまま副食物として利用されるもの
- 果実:2年以上栽培する草本植物及び木本植物で、果実を食用とするもの
さらに、野菜のうち果物として利用されるものを、「果実的野菜」として分類しています。
スイカやメロン、いちごなどがこれに該当するでしょう。
キウイは結実年数に4~5年かかる木の実で、果物に分類されます。
ちなみに草本植物(そうほんしょくぶつ)とは、1年以内に開花、結実して枯れてします植物のことです。
大本植物とは多年にわたって開花、結実し、幹を持ち大きく成長する植物です。
国によってキウイは野菜か果物か異なる
キウイは、植物分類上ではマタタビ科マタタビ属の植物です。
マタタビ科は、野菜と果物に分類される植物が混在しています。
そのため、キウイは野菜か果物かという論争が長年続いてきました。
先ほどお伝えしたように、日本では、キウイは果物として扱われています。
しかし、アメリカでは野菜として扱われています。
また、ニュージーランドでは「スーパーフルーツ」という分類で扱われています。
キウイは、果物の特徴である甘みや香りを持ちますが、野菜の特徴である食物繊維やビタミンCも豊富に含んでいます。
そのため、野菜と果物の両方の特徴を持つ果物と言えます。
キウイ1個あたりの栄養一覧
食後に4個食べても血糖値は15%程度しか上昇しないという、ヘルシーな果物、キウイ。
糖質が少なく、GI値も低いキウイは、それだけではありません。
キウイ1個には、下記のような健康に欠かせない栄養が含まれています。
- 食物繊維
- カリウム
- 葉酸
- ビタミンC
- ビタミンE
- ビタミンB1、B2、B6
- ビタミンK
- マグネシウム
- 鉄
- 銅
- カルシウム
- ポリフェノール
- 亜鉛
- タンパク質
- 炭水化物
- ナイアシン
- アクチニジン(たんぱく質分解酵素)
1日の推奨果物摂取量は200gと言われていますので、1個約100gのキウイは2個食べても問題ないでしょう。
栄養価が高まるキウイの洗い方
キウイは、皮ごと食べたほうが栄養価が高まります。
ビタミンCや食物繊維、カリウムや葉酸、ポリフェノールなどの栄養素は、キウイの果肉の部分よりも皮の部分に多く含まれていることをご存じですか?
皮の部分に含まれるこれらの栄養素は、果肉の部分のなんと2倍以上だそうです。
ぜひ皮も果肉と一緒に食べたいものですが、気になるのは洗い方でしょう。
よく知られているように、キウイの表面には毛が生えています。
気になるキウイの表面の毛ですが、この毛は流水ですすぎながら、スポンジやたわしでこすり洗いすれば問題ありません。
こすり洗いするだけで簡単に表面の毛が取れますので、ぜひ栄養の宝庫のキウイをまるごと味わいましょう。
カットして皮ごと食べるのはもちろん、ジューサーなどにかけて皮ごとジュースにするのもおすすめです。
キウイの食べ方
キウイは、そのまま食べるだけでなく、さまざまな食べ方を楽しむことができます。
- そのまま食べる
そのまま食べると、甘みと酸味のバランスがよく、さっぱりとした味わいを楽しむことができます。
- サラダに入れる
キウイは、サラダに入れて食べると、彩りよく、栄養価もアップします。
- ヨーグルトにかける
ヨーグルトにかけてキウイを食べると、甘酸っぱさがヨーグルトの酸味と相性抜群です。
- ケーキやタルトなどのデザートに入れる
キウイは、ケーキやタルトなどのデザートに入れて食べると、風味や食感のアクセントになります。
- スムージーやジュースにする
キウイは、スムージーやジュースにして飲むと、手軽に栄養を摂取することができます。
先ほどお伝えしたように、皮ごとスムージーなどにするのもおすすめです。
キウイは冷蔵庫の野菜室に入れて保存するのがおすすめ
キウイはよく「栽培半分、追熟半分」と言われます。
樹上では熟さない果物なので、収穫後に追熟させることで風味が完成するという意味です。
しかし、追熟させなければ数ヶ月にわたる保存もできます。
袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れておけば、追熟が進みませんので数ヶ月は持ちます。
キウイの注意点
キウイは、アレルギーを引き起こす可能性があるので注意が必要です。
食べた後に、口や喉の違和感や、じんましんなどの症状が出た場合は、すぐに摂取を中止してください。
また、キウイは、果糖が多いので、糖尿病の人は食べ過ぎに注意が必要です。
まとめ
キウイは樹上になる木の実で、果物に分類されます。
キウイはビタミンCや食物繊維が豊富なので、健康に良い果物です。
洗って皮ごと食べるのもおすすめです。
いろいろな食べ方で、おいしく栄養を摂取しましょう。