秋の味覚として親しまれている栗。
甘くて風味豊かな味わいは、日本だけでなく世界中で愛されています。
しかし、栗は野菜なのか果物なのか、意外と知らない人も多いのではないでしょうか。
本記事では、栗の分類と栄養について解説します。
栗が果物に分類される理由や、栗の栄養価の高さについて、詳しくご紹介します。
栗は野菜なのか果物なのか
栗は、農林水産省の分類では、果物に分類されます。
農林水産省の分類では、木に実る果実を果物と定義しています。
そのため、栗は木の実であるため、果物に分類されるのです。
一方、一般的な分類では、栗は野菜に分類されることもあります。
一般的な分類では、食べられる部分によって野菜と果物を分類します。
栗の食べられる部分は、イガの下の堅い鬼皮に包まれた種子です。
そのため、一般的な分類では、栗は野菜に分類されるのです。
このように、栗の分類は、分類方法によって異なる場合があります。
しかし、農林水産省の分類が、日本の法律や統計などの基準として用いられているため、栗は果物に分類されることが多いと言えるでしょう。
栗が野菜か果物かを分類する農林水産省の定義とは
栗は農林水産省の定義で考えれば、果物に分類されます。
では、どのような分け方がされているのでしょうか。
農林水産省で果物は「概ね2年以上栽培する草本植物及び木本植物であって、果実を食用とするもの」とされています。
また、野菜は「食用に供し得る草本性の植物で、加工の程度の低いまま副食物として利用されるもの」とされています。
栗はりんごやさくらんぼ、みかんなどと同じで、木に実をつける植物です。
そのため、果物に分類されます。
栗以外にも、野菜と思われている果物があります。
例えば、アボカドなどです。
サラダとして食べられることが多いので、野菜と思われがちですが、木に実るので果物に分類されます。
見分け方のポイントは、以下の通りです。
- 実る場所が木なのか地面なのか
- 一年草か多年草か
迷ったときは、どこで実る植物なのかを考えてみましょう。
栗の栄養価
栗は、栄養価の高い食材です。
100gあたりの栗の栄養価の目安は、以下のとおりです。
栄養素 | 量 |
---|---|
エネルギー | 204kcal |
たんぱく質 | 3.4g |
脂質 | 1.6g |
炭水化物 | 42.2g |
食物繊維 | 2.8g |
カリウム | 460mg |
マグネシウム | 80mg |
ビタミンB1 | 0.2mg |
ビタミンB2 | 0.1mg |
ビタミンC | 1mg |
栗は、エネルギー源となる炭水化物や、カリウム、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。
また、ビタミンB1やビタミンB2などのビタミンも含まれています。
栗の栄養価の高さは、以下の点から説明できます。
- 栗は、種子であるため、胚乳や胚芽などの栄養が豊富に含まれている。
- 栗は、木の実であるため、日光を浴びて育つ。日光を浴びることで、ビタミンなどの栄養素が合成される。
果物に分類される栗の食べ方
栗の旬は、9月から10月です。
この時期に栗を収穫し、さまざまな料理や加工品に利用されます。
栗の収穫は、イガが割れて、中の栗が黄色く膨らんだころに行われます。
収穫した栗は、渋皮付きのまま、または渋皮をむいて、そのまま食べたり、加工したりします。
栗の食べ方は、主に以下の4つです。
- 茹でる
- 焼く
- 蒸す
- 煮る
茹でる、焼く、蒸す、煮るなどの調理方法で、栗の風味や甘みを引き出すことができます。
また、栗は、そのまま食べるだけでなく、さまざまな料理の材料としても使われています。
栗を使った料理には、栗ご飯、栗きんとん、栗ぜんざい、栗饅頭などがあります。
秋の味覚としてだけでなく、栗はさまざまな料理で楽しめる食材です。
栗の健康効果
栗には、さまざまな健康効果が期待されています。
- エネルギー源となる炭水化物が豊富に含まれているため、疲労回復やスタミナの維持に役立つ。
- カリウムが豊富に含まれているため、むくみの予防や改善に役立つ。
- マグネシウムが豊富に含まれているため、血圧の正常化や筋肉の疲労回復に役立つ。
また、栗に含まれるポリフェノールは、抗酸化作用や血行促進作用が期待されています。
栗は、栄養価が高く、健康効果も期待できる食材です。
秋の味覚としてだけでなく、日常的に積極的に摂りたい食材と言えるでしょう。
まとめ
栗は野菜か果物か、どちらなのかについてご紹介しました。
栗は農林水産省の定義で考えると「果物」です。
一般的な果物と比べると食べ方や収穫に違いがありますが、木に実るので果物に分類されます。
また、野菜ではなく果物に分類される栗は、栄養価の高い食材です。
旬は9月から10月で、さまざまな食べ方を楽しむことができます。
栗をおいしく食べて、秋の味覚を満喫しましょう。