ぶどうは、古くから世界中で栽培されている果物です。
甘酸っぱくてジューシーな味わいは、幅広い世代に愛されています。
今回は、そんなぶどうが野菜か果物かについて、見分け方やぶどうの栄養成分などを解説します。
ぶどうは野菜か果物か
ぶどうは、植物学的には「果実」に分類されます。
果実は、植物の花の子房が発達してできたもので、種子を含むものを指します。
一方、野菜は、植物の根、茎、葉、花、果実などの食べられる部分を指します。
つまり、植物学的にはぶどうは果実であり、野菜ではありません。
しかし、料理や食文化の観点から見ると、ぶどうは野菜として扱われることもあります。
たとえば、ぶどうは酢漬けやジャム、コンポートなどの加工品に使われることが多いです。
これらの料理は野菜として扱われることが多いのです。
また、ぶどうはワインの原料にも使われますが、ワインも野菜として扱われることがあります。
このように、ぶどうが野菜か果物かという分類は、植物学的な分類と食文化的な分類の2つがあります。
ぶどうが野菜か果物かわからない時の見分け方
野菜と果物の見分け方は、以下の3通りで見分けることができます。
- 収獲の仕方
- 食べる部分
- 調理方法
ただし、野菜と果物を見分けるはっきりとした定義はありません。
正確に分類されるわけではないので、参考程度に覚えておくといいでしょう。
収獲の仕方で見分ける
野菜は畑で作られるもので、収穫後は同じ作物や違う作物など、苗から作り直すことができます。
果物は収穫後も同じ木に同じ実が成るので、毎年同じ時期に実を収獲することができます。
つまり、畑で作られ1年で収獲を終えるのが「野菜」、木で育ち何年も収獲できるのが「果物」というわけです。
食べる部分で見分ける
野菜は葉や皮、実も丸ごと食べることができます。
果物は皮や種を取り除き、実の部分しか食べないのが一般的です。
このように、丸ごと食べることができるのが「野菜」、実の部分しか食べないのが「果物」と、食べる部分でも見分けることができます。
調理方法で見分ける
野菜は丸ごと食べることができますが、炒めて火を通したり、ドレッシングをかけたりなど一手間加えます。
一方、果物は調理せずにそのまま食べることができます。
つまり、調理して一手間加えて食べるのが「野菜」、生のまま食べても美味しいのが「果物」です。
野菜はおかずとして食べ、果物はデザートとして食べることがほとんどです。
ぶどうの栄養成分
では次に、ぶどうの栄養成分についてご紹介します。
ぶどうの主な栄養成分は、以下の通りです。
- 抗酸化作用が強く、動脈硬化など生活習慣病の予防に期待できる【ポリフェノール】
- 脳の働きを活発にし、集中力を高める効果が期待できる【ブドウ糖】
- 血圧を下げる効果やむくみ改善の効果が期待できる【カリウム】
- 体内で増えた活性酸素を除去し、疲労回復や脂質の代謝を促進する【ビタミンC・B群】
- ぶどうの皮の部分に多く含まれ、視力回復などの効果が期待できる【アントシアニン】
ぶどうは特に皮の部分に栄養が詰まっています。
そのため、種なしで皮ごと食べられるシャインマスカットやナガノパープルなどの品種が、特におすすめです。
ぶどうの旬の時期
ぶどうの旬は、8月〜10月。
品種によって旬の時期は異なりますが、6月頃からお店に並びはじめ、10月頃まで旬を味わえます。
具体的には、以下の通りです。
- 8月:デラウェア、出雲クイーン、シャインマスカットなど
- 9月:巨峰、ピオーネ、紅ずいほうなど
- 10月:ナガノパープル、マイハート、ほほえみなど
中には、12月頃まで食べられる品種もあります。
ぶどうの美味しい食べ方
次に、ぶどうの美味しい食べ方を見てみましょう。
まず大前提として、ぶどうは新鮮なうちになるべく早く食べるのがベストです。
冷蔵庫で冷やすと美味しいですが、長時間入れっぱなしにしてしまうと、水分が抜けて味が落ちてしまいます。
食べる直前に冷蔵庫に入れ、冷やして食べるのがおすすめです。
また、ぶどうはへた(茎)から栄養をもらって育つので、先の方よりもへたに近いぶどうの方が甘いです。
そのため食べる時は、下からへたに向かって食べ進めると良いでしょう。。
干しぶどうの効能
ぶどうの水分を蒸発させて作られる干しぶどうは、ドライフルーツの中でも人気があります。
そのまま食べるのはもちろん、パンやお菓子にもよく使われています。
皮ごと干している干しぶどうは、小さな粒に豊富な栄養素がギュッと詰まっています。
生のぶどうと同様、ポリフェノールやカリウムなど豊富な栄養素が含まれており、生活習慣病の予防に期待できると言われているスーパーフードです。
ただし、干しぶどうは生食に比べると糖質やカロリーが高いので、1日80g(約120〜140粒)程度、特にカロリーが気になる方は30〜40g程度に抑えるといいでしょう。
赤ちゃんにぶどうを与える際の注意点
ぶどうは赤ちゃんに与えることもでき、生後5〜6ヶ月の離乳食初期から与えることができます。
月齢別でのぶどうの量は、以下が目安です。
- 5ヶ月~6ヶ月:1~2粒
- 7ヶ月~8ヶ月:2~3粒
- 9ヶ月~10ヶ月:3~4粒
- 11ヶ月~1歳:4~5粒
最初は赤ちゃんの様子を見ながら、実を潰した果汁をスプーン1杯だけ与えましょう。
また、注意したいのがアレルギーです。
ぶどうを食べた後にかゆみの症状が現れた時は、口腔アレルギー症候群の可能性が高いです。
すぐに食べるのをやめ、かかりつけ医に相談するといいでしょう。
まとめ
今回は、ぶどうは野菜か果物かをメインに、野菜と果物の見分け方やぶどうの栄養成分、旬の時期などお伝えしてまいりました。
ぶどうは様々な栄養素が含まれています。
可能であれば皮ごと食べて、日々の健康に役立ててみてはいかがでしょうか。