老爺柿の品種と特徴、育て方や雌雄の見分け方について

最終更新日:2024/05/03

老爺柿の品種と特徴、育て方や雌雄の見分け方について

秋の味覚として人気のある柿ですが、柿は食べて楽しむだけではありません。
この記事では、観賞用としてもファンが多い老爺柿(ろうやがき)について品種や特徴、育て方や雌雄の見分け方などについてまとめました。

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渋柿品種【老爺柿】について

老爺柿(ろうやがき)は中国から伝わった渋柿品種で、老鴉柿とも記述されます。
「鴉」はカラスを意味しており、熟すと黒くなる果実の様子から名付けられたそうです。

小枝が多く、小さい実がたくさん付く小型の矮性柿で、ミニ盆栽などの観賞用として人気です。
盆栽愛好家にも注目されており、老爺柿だけの盆栽の展示会もあります。

渋柿品種【老爺柿】は食べられるのか

老爺柿の実は、プチトマトくらいの大きさです。
実が小さく果肉が少ない上に、中身は種で占められています。

それに加えて、味はエグみや青臭さがあるので、食用には向いていません。
果実の形や色が木によっていろいろですので、鑑賞用として楽しむのがおすすめです。

いろいろある【老爺柿】の品種

老爺柿の品種は、実の色や形によって分けられ多くの種類があります。
そのいくつかを、それぞれの特徴と合わせてご紹介しましょう。

  • 紅光…楕円形の小さな実が濃い赤色になる実付きの良い品種
  • 紅帝…老爺柿の希少品種
  • 緋玉…濃紅色の丸い実を付ける品種
  • 祇園小町…紅色で丸く小さい人気品種
  • 高雄紅…平たい実が珍しい品種
  • 夢幻…両性花を咲かせ、1本でも実がなる品種
  • 長寿鳳・都紅…雌雄異株だが、交配しなくても実がなる品種
  • 黒紫・黒鷹・黒鏡・黒ダイヤ・黒衣…果皮が黒い老爺柿の品種

渋柿品種【老爺柿】の育て方のポイント

老爺柿の育て方について、置き場所、水やり、用土、肥料、授粉、実生のポイントからご説明します。

置き場所

老爺柿は日当たりの良い場所を好みます。
条件が整わないと実がうまく熟しませんので、暑さや乾燥に注意しましょう。
日光が強い時は光を遮り、株元には藁などを敷き詰めて乾燥を防ぎます。

水やり

土の表面が乾いて白っぽくなったら、たっぷり与えましょう。
鉢植えの場合は、鉢の底から水が流れ出るくらいの量がおすすめです。

水やりの頻度の目安は次の通りですが、環境にもよります。
土表面の乾き具合を見ながら、水を与えると良いでしょう。

  • 春…1日1回
  • 夏…1日2回
  • 秋…1日1回
  • 冬…2日から4日に1回くらい

用土

盆栽の場合は、赤玉土がおすすめです。
赤玉土をメインにして、鹿沼土やケト土などを配合します。
品種や環境に合わせて、用土の配合の組み合わせを考えましょう。

肥料

肥料の3要素と言われる「窒素、リン酸、カリ」を、 苗木の状態を見ながら与えます。
与え過ぎにならないように、適した時期に適量を与えましょう。

授粉

4月から5月にかけて花が咲くので、この時期に 授粉を行います。
雄花の花弁を取り、ピンセットなどでおしべを雌花に付着させましょう。

長寿鳳や都紅など交配しなくても実を付ける品種には、ジベレリンという植物ホルモンを使うこともあります。

実生

実生とは、発芽した状態の種のことです。
発芽しやすい老爺柿は、実生でも増やすことができます。
ただし、花が咲くまで雄か雌かがわかりません。

また、実生は、種まきしてから実が付くのに数年かかることもあるようです。
「桃栗3年柿8年」という言葉もあります。
実がならないと焦ることなく、気長に待ちましょう。

渋柿品種【老爺柿】の雌雄の見分け方

雌花のみを付ける雌株と、雄花のみを付ける雄株とに分かれる株を、雄雌異株と言います。
中には2つの親株がなくても実を付ける品種もありますが、雄雌異株が多い老爺柿は、雌木が実を付けます。
授粉させたい方は、雄木も手元に置いておくと良いでしょう。

雌雄の見分け方は、花の大きさや咲き方です。
老爺柿は、雌雄ともスズランのような形の白い花を咲かせます。
どちらも似ていますが、花や萼(がく)の状態を注意して観察すると雄雌がわかるでしょう。

雄花

  • 雌花よりも小さめ
  • 葉の根本に複数の花が付く
  • 萼が小さく目立たない

雌花

  • 花の中央に雌しべが飛び出ている
  • 葉の根本にひとつずつ花が付く
  • 萼が大きい

渋柿品種【老爺柿】はどこで販売されている

かわいらしい実が付くのを楽しめる老爺柿の種や苗木、盆栽は、ネット通販の楽天市場やアマゾン、ヤフーショッピングやヤフオク!などでも販売されています。
メルカリなどでも出品されていますので、気になる方はチェックしてみると良いでしょう。

まとめ

老爺柿とは、中国原産の矮性柿でした。
食用には不向きですが、枝の数だけ実がなりますので盆栽として楽しむ方が多いようです。
実の色や形により、たくさんの品種がありますので、ぜひかわいい老爺柿を育ててみてはいかがでしょうか。

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