家庭菜園で人気のフルーツ、いちご。
自宅で、採れたてのいちごが収穫できたら楽しいですよね。
いちご栽培を成功させるためには、慣れないうちは育てやすい品種を選ぶと失敗しにくいでしょう。
この記事では、初心者の方でも育てやすいいちごの品種についてまとめました。
また、いちご栽培を成功させる、育て方のポイントについてもご紹介します。
いちご栽培で育てやすい品種の特徴
ご家庭でいちごを栽培する場合は、育てやすさに着目して選ぶことがおすすめです。
次のような特徴を持つ、育てやすいいちごを選ぶと良いでしょう。
病気に強い
いちごは、葉が白くなるうどんこ病や、かびが原因の炭疽病(たんそびょう)などにかかりやすいです。
こうした病気に強い品種を選ぶと、病気を予防するためにかかる手間が少ないので育てやすいでしょう。
また、丈夫なため、実もつきやすくなります。
花芽が付くのが早い
花芽が付くのが早いということは、花が早く咲くということです。
花が早く咲いた分、実がなりやすくなるでしょう。
一季なり
いちごが実るには、「一季なり」と「四季なり」の2種類のなり方があります。
一季なりは、5月から6月にかけて収穫できる品種です。
一方、四季なりは、気温や日照時間にあまり影響を受けずに、夏や秋も長い期間に渡って収穫できます。
どちらかというと、育て方が簡単な品種が多いのは一季なりのほうです。
そのためいちご栽培にまだ慣れていない場合は、一季なりから育ててみるのも良いでしょう。
育てやすい初心者向けのいちごの品種
初心者の方でも育てやすい、一季なりのいちごの品種をご紹介します。
あかねっ娘
愛知県生まれの品種で、花が早く咲き大玉に育ちます。
酸味が少なく糖度の高い、甘くジューシーな果肉を楽しめるでしょう。
とちおとめ
栃木県生まれのとちおとめは、初心者の方にもおすすめの一季なりのいちごです。
育てやすく、増やすのも簡単と言われています。
酸味が少なくて強い甘みがあり、日持ちも良いいちごです。
プランターで育てやすいいちごの品種
プランターや鉢植えなどでもよく育つ、一季なりの育てやすいいちごの品種をご紹介します。
とよのか
暖かい地方で育てやすい品種と言われていますが、プランターや鉢植えなら寒い所でも育ちます。
ホームセンターなどでも購入できますが、種苗専門店から入手するのもおすすめです。
香りが良く、甘みと酸味が調和しています。
章姫(あきひめ)
育てやすく、増やしやすいいちごです。
プランターに数株植えて、成長を楽しむこともできます。
うまく育てれば、毎年収穫することも可能でしょう。
長めの円錐形をしており、非常に甘いことが特徴です。
病気に強く育てやすいいちごの品種
うどんこ病などの病気に強い、丈夫で育てやすい一季なりのいちごの品種をご紹介します。
宝交早生(ほうこうわせ)
兵庫県生まれの品種で、うどんこ病や炭疽病に強いことが特徴です。
園芸店やホームセンターなどでも購入でき、入手しやすい品種でしょう。
甘みと酸味のバランスが良く、果肉はジューシーで柔らかいです。
女峰(にょほう)
栃木県や静岡県、香川県などで生産されている、育てやすいいちごの品種です。
うどんこ病にかかりにくいので、あまり手間をかけなくても実がなります。
長円錘形で形が整っており、甘みと酸味のバランスが良いいちごです。
果肉も赤いので、ジャムやいちごミルク、ピューレなどにも利用できます。
カレンベリー
病気に強く、丈夫なので育てやすい品種です。
うどんこ病や炭疽病、萎黄病(いおうびょう)など、いちごのかかりやすい4大疫病に対して強くなるように農研機構が育成しました。
淡い赤色の果肉で、酸味が少なく美味しいいちごです。
狭いスペースでも育てやすい四季なり性のいちごの品種
ご家庭でいちごを栽培する場合、広いスペースを確保しにくい場合も考えられます。
そこで、狭いスペースでも良く育つ、育てやすいいちごの品種をご紹介します。
天使のいちご
天使のいちごは、珍しい白いいちごです。
果皮と果肉は白いですが、種は赤く、丸みのあるかわいい形をしています。
家庭栽培用に開発されたので、狭いスペースでも甘くおいしい白いちごを栽培することができます。
四季なり性なので、長い期間収穫を楽しめるでしょう。
いちごの栽培スケジュール
いちごは開花すると、30〜40日ほどで実が熟してきます。
ご家庭での栽培では、5月が収穫のピークと考えて良いでしょう。
一季なりのいちごの場合、栽培スケジュールは以下のようになっています。
- 10月〜12月
植え付け - 3月~5月
開花(開花後30〜40日ほどで実が熟す) - 4月~6月
収穫(受粉後40~50日で実が食べられる大きさに成長)
いちごを育てるときのポイント
いちごを上手に育てるため、いちごの育て方のポイントをご紹介します。
なお、人工授粉を行うと、果実の形がいびつになる傾向があるようです。
しかし、病気や失敗ではないのでご安心ください。
- 日当たりの良い場所に置く
- 土は園芸用土か、市販の野菜用培養土を使用する
- 肥料は土になじませておく
- 植え付け時は、葉の付け根(クラウン)が地上に出るようにする
- 水やりは、地表面が乾いたらたっぷりと
- プランターを使う時は、プランターの縁に沿って植える
- 肥料を与えるのは3月までにして、栄養過剰になるのを避ける
- いちごは寒さに強いので、マイナス5〜6度ぐらいまでなら寒さ対策は不要
- 花が咲いて気温が15~25度になったら、筆や綿棒などで授粉を行う
- 葉が混みすぎていたら、下の古い葉を葉かきする
- 一般的なプランターでも良いが、いちご専用のストロベリーポット(鉢)もおすすめ
まとめ
いちご栽培初心者の方でも育てやすい品種についてご紹介しました。
肥料の与えすぎは花が咲かないことにつながりやすいため、栄養過剰には注意しましょう。
また、収穫が終わった苗は、来年も使うと病気になりやすいと言われています。
来年の苗は、ランナーと呼ばれるほふく枝を親株から切り離して植え付けしましょう。
育てやすいいちごの品種は多いので、ぜひご家庭でいちごの栽培にチャレンジされてはいかがでしょうか。