さくらんぼといえば、佐藤錦が思い浮かぶ方も多いでしょう。
今回はその佐藤錦と関係が深い、ナポレオンというさくらんぼの品種についてご紹介します。
品種の特徴や、ナポレオンという個性的な名前の由来、苗木の育て方などもまとめました。
ナポレオンとは、どのようなさくらんぼか
ナポレオンとは、佐藤錦の親にあたるさくらんぼの品種です。
食味のバランス、色、艶ともに王者と言われる佐藤錦は、さくらんぼの最高品種としてよく知られています。
この佐藤錦は「ナポレオン」と「黄玉(きだま)」をかけ合わせて誕生しました。
つまり、佐藤錦の母親にあたる品種がナポレオンです。
さくらんぼのナポレオンの来歴
ナポレオンは、17世紀にすでにヨーロッパで栽培されていたという、歴史のあるさくらんぼの品種です。
現在でも、ヨーロッパの各地で広く栽培されており、世界で広く人気があります。
日本へは、明治時代にヨーロッパから伝わりました。
山形県を主軸にして行われていたさくらんぼの栽培は、このナポレオンが導入されたことで本格化が進んでいったと言われています。
さくらんぼのナポレオンの特徴
果実はハート型に近い形をしており、重さは7g程度とやや大きめです。
果皮は艶々としていて赤く張りがあり、完熟すると全体が美しい紅色になります。
果肉は、やや硬めでプリプリとした食感です。
糖度は16度前後、程よい酸味があるのでバランスが良く、風味が豊かです。
6月下旬から7月上旬頃が旬です。
ナポレオンという名前の由来
18世紀頃フランス革命があった時代に、フランス皇帝にまでのぼりつめた軍人、ナポレオン・ボナパルトに由来しています。
フランス皇帝となったナポレオンにちなみ、彼の没後にベルギー王が名付けたと伝わっているようです。
ヨーロッパでも広く栽培され親しまれていたさくらんぼなので、民衆の英雄と言われるナポレオンの名が付いたのかもしれませんね。
さくらんぼ【ナポレオン】の食べ方
ナポレオンは、甘みの中にも酸味を感じられる味を持つさくらんぼです。
果肉が硬めでフルーティーな甘酸っぱさが味わえるナポレオンは、そのまま食べることのほかにも、以下のような食べ方も良いでしょう。
ジャムやシロップ漬け、缶詰などの加工用にも適している品種です。
- ジャム
- コンポート
- チェリーパイ
- ドライチェリー
- タルト
- ケーキ
- クラフティ
- セミフレッド
- シロップ漬け
- カルピス漬け
- サワードリンク
- フローズンチェリー
さくらんぼ【ナポレオン】の選び方
さくらんぼはあまり日持ちがしないため、流通期間が短い傾向があります。
短い流通期間でも、しっかり見極めて食べごろのさくらんぼを選びましょう。
美味しいさくらんぼ、ナポレオンの選び方についてご紹介します。
- 果皮に張りと艶があるもの
- 表面に傷や斑点、変色がないもの
- 果実全体に鮮やかに着色しているもの
- 軸が茶色ではなく、太くてきれいな緑色をしていること
- 粒が大きく、しまっているもの
さくらんぼ【ナポレオン】の通販
さくらんぼのナポレオンを手軽に購入するには、ネット通販を利用すると便利です。
ネット通販の利点は、ご自宅にいながら商品や値段、レビューなどをじっくりチェックしてさまざまなサイトから選べることでしょう。
以下の通販サイトやオンラインショップで、さくらんぼのナポレオンの果実や加工品などが購入できます。
- アマゾン
- 楽天市場
- 「佐藤錦」のオンラインショップ
さくらんぼ【ナポレオン】の育て方
美味しいさくらんぼが、ご自宅の庭で収穫できたら楽しいですね。
ナポレオンの苗木は通販でも取り扱っていますので、適した気候の地域にお住まいの方は、栽培にチャレンジするのも良いでしょう。
さくらんぼのナポレオンの育て方についてご説明します。
なお、ほとんどのさくらんぼは、別の品種を組み合わせて授粉させます。
ナポレオンの受粉樹は、高砂が相性が良くおすすめです。
- 腐葉土や油粕を混ぜ混んだ、乾燥気味の水はけの良い土を作る
- 12月または3月に、日当たりが良い場所に深さ40cmほどの穴を彫り植え付ける
- 枝が上に伸びるので、樹高を抑えたコンパクトな樹形に仕立てる
- 12月頃に有機質肥料、3月頃に化成肥料を与える
- 3月から4月頃に開花時期を迎えるので、ナポレオンの受粉樹である高砂に授粉させる
- 6月下旬から7月前半の成熟期には、ビニールで雨除けをする
- 実が色づいてきたら収穫時期
まとめ
ナポレオンとは、佐藤錦の親にあたるさくらんぼの品種です。
甘みと酸味のバランスが良くおいしいので、人気があるさくらんぼです。
美味しく食べられるのは収穫してから2~3日と言われており、あまり日持ちがしません。
購入後は冷蔵庫の野菜室に保管して、早めにいただきましょう。