秋の味覚の1つでもある柿。
柿には、たくさん種類があり、甘い柿や渋い柿があります。
そのため、甘い柿と渋い柿を見分けることがポイントになってきます。
そこで今回は、柿の種類の見分け方や、渋柿と甘柿の見分け方、不完全甘柿や不完全渋柿の見分け方をご紹介します。
また、美味しい柿の見分け方もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧になり豆知識として活用してください。
柿の種類の見分け方
柿は大きく分けると、渋柿と甘柿があることをご存知でしょうか。
渋柿
渋柿は、口に入れると可用性タンニンが溶け出し、渋みを感じます。
そのままでは食べることが難しい柿です。
甘柿
一方、甘柿は成熟するときに、可用性タンニンが不溶性タンニンに変わり渋みを感じなくなります。
渋みがなく甘いので、そのまま食べられます。
さらに、渋柿と甘柿には、不完全渋柿と不完全甘柿があります。
不完全渋柿
不完全渋柿は、種の周りだけ渋みが抜ける渋柿です。
渋抜きをしなくては、食べることができません。
不完全甘柿
不完全甘柿は、種が多く入ることで渋みが抜けます。
こちらも、渋抜きをしてから食べるのが一般的です。
渋柿と甘柿の見分け方
渋柿と甘柿の見分け方は、まず形です。
品種にもよりますが、甘柿は丸みを帯びた四角い形をした柿が多いです。
重量感があり、同じ大きさの渋柿よりもずっしりとしています。
渋柿は縦長で、まるっぽく先がとがっているような形の柿が多いです。
また、柿の中身に黒い斑点があるかどうかでも確認できます。
切った断面に、黒いごまのような斑点があるのですが、この斑点はタンニンが固まったもので、タンニンが固まることで渋みを感じなくなり美味しく食べられます。
したがって、斑点がある柿は渋みが抜けた甘柿で、ないものは渋柿だと確認できます。
1,000種類以上ある品種の中から渋柿を見分ける
柿はとても歴史のある果物で、品種は1,000種類以上あると言われています。
渋柿、甘柿、不完全渋柿、不完全甘柿に分けられることをご紹介しましたが、それぞれにたくさんの品種があります。
ここでは、渋柿の種類を見分けるために、渋柿で有名な品種の特徴をご紹介します。
市田柿
長野県で古くから栽培されている小ぶりの柿で、主に干し柿に使われます。
果実は100gほどで、やや縦長でハートのような形をしています。
果皮は橙色で、ほとんど種は入っていません。
11月上旬から11月中旬頃に収穫されます。
愛宕柿
愛媛県が原産の柿で、果実が300gから350gほどの大きな品種です。
縦長の形をしていて、先が細く尖っています。
果皮は明るいオレンジ色をしていて、艶があります。
11月中旬から12月中旬頃に収穫されます。
西条柿
広島県が原産で、古くからあったとされる品種です。
西条柿の特徴は、縦長の果実の側面に4本の深い溝が入っていることです。
西条柿は、柔らかくなるまで木の上で熟すと渋みが抜けて甘くなり、そのまま食べることができます。
しかし、完熟させるととても柔らかくなるため痛みやすく、輸送ができなくなりあまり流通しません。
西条柿を味わいたい場合は、産地で味わいましょう。
10月中旬から11月上旬頃に収穫されます。
甘柿はどんな種類がある?
渋みを感じず甘く美味しくいただける甘柿には、どんな種類があるのでしょうか。
見分けるために、人気の品種の特徴をご紹介します。
富有柿
岐阜県で生まれた柿です。
果実は扁平で、丸に近い四角い形をしています。
果皮はきれいなオレンジ色で光沢があり、果肉は柔らかいのが特徴です。
10月下旬から12月下旬頃まで収穫されます。
次郎柿
静岡県が原産の柿で、果肉が硬いのが特徴です。
果実は、四角い形をしていて側面にくぼみがあります。
果皮は、明るい橙色から熟すと濃い橙色になります。
極めの細かい果肉で硬いので、コリコリとした食感が楽しめます。
10月下旬から11月中旬頃が収穫時期です。
松本早生
京都府で発見された、富有柿の枝変わりの品種です。
果実は四角い形をしていますが、丸みがありふっくらとしています。
果皮は濃い橙色で、果肉はやや柔らかめです。
10月下旬から11月上旬頃が収穫時期です。
不完全甘柿の種類¥
種が多く入ることで渋みを感じにくくなる不完全甘柿と、種が入ると種の周りだけ渋みが抜ける不完全渋柿の種類の特徴をご紹介します。
まずは、不完全甘柿の見分け方です。
不完全甘柿で代表的な品種は、西村早生柿です。
滋賀県で発見された品種で、「富有柿」と「赤柿」の自然交雑により生まれたと言われています。
果実はやや丸い形をしていて、果皮は淡い橙色でつやがあります。
やや硬めの果肉なので程よく歯ごたえがあり、切った断面に黒いごまのような斑点が一面にあります。
収穫時期は早く、9月下旬から10月上旬頃に収穫されます。
不完全渋柿の種類
不完全渋柿の代表品種は、平核無柿です。
新潟県が原産の柿で、種なしの品種です。
果実は、240gほどで甘柿のような四角い形をしていて、果皮はきれいな橙色をしています。
そのまま食べる柿として、渋抜きされて出荷されます。
10月下旬から12月上旬頃まで収穫されます。
美味しい柿の見分け方
柿は、和歌山県や奈良県、福岡県などで多く収穫され全国へと運ばれます。
店頭に並んでいる柿を選ぶときに、どれにしようか悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで、美味しい柿の見分け方をご紹介します。
果皮
まずは、果皮です。
はりがあり、全体がきれいな橙色のものを選びましょう。
硬めの食感が好みの方は淡めの色の柿、柔らかめの食感が好みの方は赤みがかった濃い色の柿を選ぶのがおすすめです。
重さ
次に、重さです。
持った時に、ずっしりと重さを感じる柿を選びましょう。
ヘタ
そして、ヘタがピッタリと柿にくっついていて、きれいなものを選びましょう。
品種によっては、渋みを抜く時にヘタが枯れてしまうものもあります。
渋みを抜く必要がある品種は、ヘタが黒くても問題ありません。
また横に黒い筋が入っている柿があります。
これは熟している証拠です。
食べごろ
柿の食べごろは、好みによって異なります。
硬めの柿が美味しく感じる方は買ってすぐが食べごろです。
とろとろとした柔らかい柿が美味しく感じる方は、完熟にして柔らかくなったころが食べごろです。
ご自身の好みに合わせて、食べる時期を考えましょう。
まとめ
この記事では、柿の種類の見分け方についてご紹介しました。
柿には大きく分けると渋柿、甘柿、不完全甘柿、不完全渋柿があります。
また、渋柿と甘柿の見分け方や、主な品種の特徴についてご紹介しました。
ぜひ参考にして、美味しい柿選びの参考にしていただければ幸いです。