秋の味覚代表の果物【柿】長期間保存するコツと4つの保存方法

最終更新日:2024/10/20

秋の味覚代表の果物【柿】長期間保存するコツと4つの保存方法

秋の果物といえば、柿ですよね。
この柿には、ビタミンCやベータカロテンなどが豊富に含まれています。
柿をおいしくいただくには、その保存方法がとても大切です。
この記事では、柿を保存するために必要なポイント、そして4つの柿の保存方法についてご紹介します。
また、柿を楽しむためのレシピもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

保存状態の良い秋の果物「柿」の見分け方

収穫の時期を迎えると、お店の店頭に並ぶ鮮やかな色の柿。
おいしい柿を食べるなら、食べ頃、もしくは保存状態の良い柿を選ぶのがポイントです。

そこでおすすめのおいしい柿の見分け方は、まずヘタを見ることです。
おいしい柿は、ヘタが果実にピタッと隙間なく張り付くようになっています。
そして、ヘタは緑色が残っていて、4枚そろっているものがベストです。
また、果実の色は濃いオレンジ色、また品種によっては黄色になっている柿を選びましょう。
さらに、形の整っているものがおすすめです。
ただし、柿の色がまだ青く固い状態でも、追熟すると甘くなるので問題はありません。

渋柿をもらった時の渋抜き方法

柿をいただいて、渋柿だったことはありませんか?
実は、柿は甘柿、渋柿、どちらにも渋みの成分「シブオール」が含まれています。
この渋みの成分シブオールは、柿が熟すと渋みが抜けていきます。
しかし、渋柿の場合は、渋抜きをして食べる必要があります。

渋柿の渋抜きをする方法は、お湯につけたり炭酸ガスやドライアイスを使う方法などさまざまです。
その中でも、渋柿の渋抜きする簡単な方法は、アルコールを使用する方法です。

渋抜きする方法

  1. ふきんなどを使い、渋柿の汚れを落とします。
  2. 次に、アルコールを染み込ませたキッチンペーパーや新聞紙を用意します。
  3. アルコールのしみ込んだ紙をビニール袋に入れて、柿のヘタを下にして置きます。
  4. 最後に袋をしっかりと密閉して、冷暗所で4〜7日程度おけば完成です。

このような方法で渋抜きをした柿を、さわし柿といいます。
アルコールでの渋抜きには、焼酎やホワイトリカーなどの35度以上のアルコールを使いましょう。
また、お湯で処理をして渋抜きをした柿を、あおし柿と呼びます。

柿を上手に保存するコツは「ヘタ」にあり

柿の保存は常温、冷蔵、冷凍、そして加工保存の4種類の方法があります。
しかし、その前に柿をおいしく保存するためのポイントは、ヘタの部分です。
柿のヘタを処理することで、保存期間がぐんと伸びます。
それでは、柿の保存期間を長くする方法をご紹介します。

  1. 柿のヘタの大きさに合わせたキッチンペーパーに水を含ませます。
  2. 水を含ませたキッチンペーパーに柿のヘタを当てましょう。
  3. ヘタを下にして袋に入れて保存すればOKです。

それではなぜ、ヘタをこのように処理する必要があるのでしょうか。
その理由は、柿がヘタで呼吸するところにあります。
収穫後の柿はヘタで呼吸をして、水分が蒸発し、乾燥します。
この乾燥を防ぐことで、柿をシャキシャキの状態に保つのです。

柿を常温で保存する方法

まだ完全に熟していない柿を食べごろまで保存するためには、常温保存がおすすめです。
柿を常温保存する時は、柿をポリ袋にいれて密閉し、風通しの良い場所に置きましょう。
この時、柿はヘタを下にして、そして温度は20℃前後で保存するのがベストです。
もちろん、先ほどお伝えしたヘタの処理は必須です。

ただし、夏の暑い時期などは常温での保存は腐敗が進みやすいので注意しましょう。

柿を冷蔵庫で保存する方法

冷蔵庫で柿を保存する時は、野菜室が適しています。
柿を冷蔵庫で保存する時も、ヘタの処理は同じように行います。
さらに、柿をラップで包み、ポリ袋に入れると長持ちします。

また、あんぽ柿などの干し柿も、冷蔵保存がベストです。
その場合、干し柿をキッチンペーパーで包み、さらに保存用のポリ袋に入れて密封してから冷蔵庫に入れると良いでしょう。

柿を冷凍保存する方法

柿が大量にある時は、冷凍保存がとても便利です。
ただし、冷凍保存をした柿は、生で食べるよりも食感が柔らかくなります。
そして、熟した柿は、さらに柔らかくなるのであまりおすすめしません。

柿を冷凍保存する方法は、以下の3つの方法があります。

  • 柿を丸ごと冷凍保存
  • 柿の皮をむき、カットしてから冷凍保存
  • 柿をピューレにしてから冷凍保存

このような方法で冷凍した後は、解凍、または半解凍で食べます。
それではこれらのやり方や、解凍後の食べ方についてご紹介します。

柿を丸ごと冷凍保存する方法と食べ方

柿を丸ごと冷凍する時は、まず柿の汚れを洗い落として水気を取ります。
次に、皮やヘタはついたままラップをする、もしくは保存袋にいれて密封してから冷凍しましょう。
この時、できるだけ柿を真空に近い状態で冷凍すると鮮度が保てます。

丸ごと冷凍した柿は、常温で30分以上置いて、包丁でヘタの部分をくり抜きます。
食べるときはスプーンなどですくえば、シャーベットのようにして楽しむことができます。

柿の皮をむいて冷凍保存する方法と食べ方

小分けにして少しずつ柿を食べる場合は、切り分けてから冷凍保存をする方法が便利です。

まず、柿の皮をむき、6〜8等分にカットします。
次に、お好きな個数をラップで包み、保存袋に入れて空気を抜いて密封します。

カットして冷凍保存した柿は、そのまま解凍すればすぐに食べられます。
また、カットの大きさによっては、コンポートやヨーグルトのトッピングとしても使えます。

ちなみに、カットした柿を1つずつ冷凍する場合は、金属製のバットやアルミホイルを使う方法が便利です。
この場合、カットした柿をバットやアルミホイルの上に重ならないように置いて冷凍させます。
柿が完全に凍ったら、密封できる保存袋に入れて、再び冷凍庫で保存します。

柿をピューレにしてから冷凍保存する方法と食べ方

ピューレで柿を冷凍保存する時は、皮と種と取り除き、適当な大きさにカットしてからミキサーにかけます。
ミキサーにかけた柿は密封できる保存袋に入れて、できるだけ真空状態にして平らにします。
また、製氷皿などに入れて冷凍保存する方法も便利です。

ピューレにした柿は、フルーツジュースやソース、さらにお菓子の材料としても使えます。

柿を冷凍する時の保存期間

冷凍保存した柿は、1〜3カ月を目安に食べましょう。
柿は冷凍することで比較的長く保存できますが、酸化や劣化により味が変化します。
そのため、冷凍の柿はできるだけ早く食べるのがおすすめです。

柿を保存食に加工するレシピ

柿を保存するスペースが確保できず、大量消費が必要な時は、保存食に加工するのがおすすめです。
シロップ漬けや干し柿、ジャムなどで、食べ方のバリエーションがとても広がります。

そこで今回は、食べやすい柿のジャムと、干し柿の作り方についてご紹介します。

柿のジャム

作り方

  1. 2個の柿の皮をむき、小さくカットします。
  2. 鍋に柿とグラニュー糖を50〜60g、レモン汁を小さじ2を入れて火にかけます。
  3. 中火〜弱火で加熱し、トロトロになれば完成です。

干し柿

作り方

  1. 柿を皮をむいたら、沸騰したお湯に5秒ほどくぐらせます。(カビ防止)
  2. 干し網などに柿を等間隔に置き、風通しと日当たりの良い場所で干します。
  3. 乾燥途中で一度柿をビニール袋に入れて手で揉み、また干しましょう。
  4. 干してから、約2週間前後が食べごろです。

干し柿にする場合は、ヘタの部分は残してもOKです。
また、干している最中に柿が固くなったら、揉むとおいしく仕上がります。

秋の果物、柿の保存方法まとめ

柿の保存方法についてご紹介しました。
柿の保存で大切なことは、ヘタを乾燥させないことです。
そして、以下の4つの保存方法ができます。

  • 常温保存
  • 冷蔵保存(野菜室)
  • 冷凍保存(丸ごと・カット・ピューレ)
  • 保存食に加工する

このような保存方法で、秋の味覚である柿をたくさん楽しみましょう。

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