イチジクは、育てるのが比較的簡単な果樹のひとつと言われています。
そんなイチジクは、寒冷地や雪の降る地域でも育てることはできるのでしょうか?
そこでこの記事では、イチジクに寒冷地向けの品種はあるのかをはじめ、寒冷地でも育てやすいイチジクの品種について徹底解説します。
また、比較的耐寒性が高いいちじくの品種も一覧でご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
イチジクに寒冷地向けの品種はあるのか
アラビア半島原産の果物であるイチジク。
ミネラルやカルシウム、カリウムなどの豊富な栄養素を含んでおり、また糖度も高く甘くておいしいのが特徴です。
その品種はとても豊富で、日本国内で育てられているものだけでも100種類以上と言われています。
露地栽培でも比較的育てやすく、家庭菜園用の果樹として庭に植えて楽しみたいという方もいらっしゃるでしょう。
しかし、イチジクを育てるには雪が降るような寒冷地では難しいと思ってあきらめていませんか?
実はイチジクには寒冷性が高く、凍害にも負けない品種があります。
寒冷地でも育てることができる品種を以下で詳しくご紹介していきます。
寒冷地でも育てやすいイチジクの品種「ホワイトゼノア」
まずはじめに、寒冷地でも育てやすいイチジクとしてご紹介するのは「ホワイトゼノア」です。
果皮が薄く、完熟したものは皮ごと食べることができるホワイトゼノアは、さっぱりとした甘さが魅力。
生食にも適しています。
果実はやや小ぶりですが果肉がしっかりとしているため、アメリカではケーキを始めとする加工品によく利用されています。
耐寒性はイチジクの中でも強く、−10度でも耐えられるので、北国・北海道でも育てることができます。
ただし、あまりにも寒さが強いと、花を越冬させる夏果を育てるのは難しくなってしまいます。
そのため、ホワイトゼノアでも寒冷地では秋収穫の品種がおすすめです。
「バナーネ」も寒冷地におすすめの品種
12月中頃から3月下旬までの冬季間、長らく0度を下回り、雪が多く降る秋田県でも生産性が高い「バナーネ」。
厳しい冬を迎える秋田県では、-10度を下回る時も数多くあります。
しかし、バナーネの収穫量はほかの品種よりもずば抜けて多いのです。
このバナーネの糖度は、14〜16%とても高く、肉質はなめらか。
濃厚な甘みを持ち、酸味はほとんどありません。
耐寒性が高く、おいしいいちじくをお探しの方は、こちらもおすすめです。
寒冷地で育てるなら「ヴィオレッタ」もおすすめ
寒冷地で育てるなら「ヴィオレッタ」もおすすめです。
ヴィオレッタはもともとはドイツ産の極多果性種のイチジクです。
クリーム色の果肉はとろりとしており、果汁が豊富で、酸味は中程度。
香りは少ないものの−7度から−15度という寒冷地でも育てることができる優秀な品種と言われています。
果実は、100gから110g程度と大ぶりで食べごたえがあるのも嬉しいです。
比較的耐寒性が高いイチジクの品種
そもそもイチジクは、温暖な気候の地域での栽培に向いている果樹です。
しかし、これまでご紹介してきたように、耐寒性の高い品種もあります。
- ホワイトイスキア
- ホワイトアドリアチック
- ブラウンターキー
- 早生日本種
- セレスト
なども、比較的耐寒性が高いイチジクの品種とされています。
これらの品種であれば、寒い地域や雪の降る地域でも庭植え栽培することが可能です。
植える際には、できるだけ日当たりや水はけが良く、風に当たらない場所を選びましょう。
最初に紹介したホワイトゼノアなら、耐病性や害虫にも強いので、初心者さんにもおすすめです。
これらの苗木は、インターネットで検索すると販売している先を見つけることができます。
また、イチジクの詳しい育て方のコツなどもネットで調べることができます。
興味のある方はぜひチェックしてみてはいかがでしょう。
まとめ
この記事では、寒冷地でも育てることができるイチジクの品種についてご紹介してきました。
イチジクは、一年を通じてスーパーで買うことができるバナナやりんごとは違い、あまり店頭で見かけることがありません。
そのため、完熟のものを手に入れるのは難しい果物のひとつです。
であれば、自分の庭で育ててみるのもひとつの手です。
寒い地域だからとあきらめずに、寒冷地でもイチジクを育ててみませんか?
自分の手で育てた果物のおいしさはひとしおです。
ぜひこの記事を参考に、寒冷地でも育てることができるイチジクを見つけて、栽培を楽しんでください。
完熟したイチジクのおいしさに、きっと感動するはずですよ。










