桃が全国的にも有名な福島県は、日本国内でも有数の果物の産地です。
この記事では、そんな福島で生産量が多い果物にはどんなものがあるのかをご紹介していきます。
生産量が1位のものから、全国トップ10位以内に入るものなど福島県で生産量の多い果物や、福島で生産している珍しい果物、福島県産果物の生産量の推移についてもお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。
福島県が生産量ランキング1位の果物
福島といえば、日本国内でも有数の桃の産地としてとても有名です。
そんな福島で生産量ランキング1位の果物には、どんなものがあるのでしょう。
生産量が第1位の果物は「ナツハゼ」で、福島が全国の収穫量の100％を占めています。
ナツハゼという名前をあまり聞いたことがなという方も多いかもしれませんが、ナツハゼとはブルーベリーと同じツツジ科スノキ属の植物で、果実は5mm前後で濃い紫色をしていおり、アントシアニンが他のベリー類の約6倍と言われています。
皮が厚く酸味が強いため、生で食べるほかジャムやジュース、果実酒などの加工品に利用されています。
福島県で生産量2位・3位・4位・5位の果物
先ほどは福島で生産量1位のナツハゼをご紹介しましたが、有名な福島の桃やそれ以外の生産量ランキング上位の果物にはどんなものがあるでしょう。
桃の生産量は平成30年産の農林水産省の統計によると山梨県（37,600トン）が全国1位で、福島（37,600トン）は2位となっています。
3位にはシャキシャキとした歯ごたえで果汁も多く、甘さと酸味のバランスの良いリンゴの品種「ジョナゴールド」と、しっかりとした果肉と甘酸っぱい味わいで人気の桃の一種「ネクタリン」がランキングされています。
4位には日本梨とブラックベリー、「ふじリンゴ」と西洋ナシは全国5位となっています。
なお、福島の市町村別のリンゴの生産量は福島市、伊達市、須賀川市の順となっています。
その他福島県で生産量の多い果物の内訳
上記のほかにも、福島県にはまだまだ全国的に見ても生産量が高い果物が数多く存在します。
リンゴの「つがる」、「王林」は共に全国6位、スモモは7位、柿は8位となっています。
全国生産量ランキングトップ10に入っている果物は以上ですが、プルーンやブドウ、イチジク、イチゴ、ブルーベリーなども多く生産されています。
またさくらんぼやブドウなど、四季折々の果物を楽しむことができるのが魅力です。
福島で生産している珍しい果物
全国1位の生産量を誇る「ナツハゼ」も広く知られたスタンダードな果物ではありませんが、ナツハゼ以外にも珍しい果物が福島では栽培されています。
それは「さるなし」です。
さるなしは、キウイフルーツの原種で「コクワ」や「ベビーキウイ」とも呼ばれる甘酸っぱく天然の栄養成分がとても豊富なスーパーフルーツ。
見た目はキウイフルーツをそのまま3センチ程度に小さくしたような鮮やかなグリーンが特徴で、生食可能な期間がとても短いため、市場に出回ることが少なく「幻の果実」とも言われます。
福島県内の農家では毎年9～10月頃に摘み取り体験ができる場所があり、県内外からも希少なさるなしを求めてやってくる人も多いと言います。
なぜ「さるなし」という変わった名前が付いた理由については、猿が食べるとおいしすぎてすぐになくなってしまうからという説と、猿が食べる梨のような実という説があるようです。
福島に出かけた際には、ぜひ味わってほしい果物のひとつです。
福島県産果物の生産量の推移
ここでは、福島の果物の2011年から2020年までの10年間の収穫量について比較してみたいと思います。
桃やリンゴ、梨、スモモ、ブドウは、各年により、若干の変化はあるものの過去に比べると生産量はゆるやかに低下してきています。
逆に柿は10年前に比べ約2倍に増え、さくらんぼもわずかながら増えています。
キウイはほぼ変わらずに推移しています。
福島は震災により大きな被害を受けたことが、生産量低下の原因のひとつと考えられますが、現在では農家さんたちの努力により、さまざまなおいしい果物を再びたくさん味わうことができるようになっています。
また福島市の西部には、「フルーツライン」や「ピーチライン」などの愛称で親しまれている観光果樹園や果物の直売店が軒を連ねる「フルーツロード」が広がっており、人気の観光スポットとなっているので、ぜひおいしい新鮮な果物をたっぷりと楽しんでください。
まとめ
この記事では、福島県の果物の生産量にスポットを当て、全国ランキング1位から上位の果物をご紹介しました。
福島といえば、桃が有名ですが、桃以外にも「ナツハゼ」や「さるなし」といった、ほかではあまり見かけない珍しい果物も存在しています。
また福島には人気のフルーツロードと呼ばれる人気の観光スポットもありますので、ぜひ足を運んでおいしいフレッシュフルーツを味わってみてはいかがでしょう。
