果物の缶詰は、手軽に果物を摂取できる便利な食品です。
カリウムの摂取を控えたい場合、果物は生よりも缶詰をすすめられることが多いです。
この記事では、カリウムの摂取基準量などをご説明した上で、カリウムの少ない果物の缶詰をご紹介します。
ぜひ缶詰を活用して、果物の栄養を手軽に補給しましょう。
カリウムの摂取量の基準
カリウムは必須ミネラルの一種で、5大栄養素のひとつです。
体内の余分なナトリウムを排出したり、筋肉の収縮などに関わる働きなどがあります。
むくみ対策などにも効果的なことが、よく知られているかもしれません。
カリウムの1日の摂取基準量は、年代によっても異なりますが、概ね以下のとおりです。
- 男性:2800mg前後
- 女性:2600mg前後
カリウムの摂取量が多いのも少ないのも良くない
体に欠かせないミネラル成分のひとつ、カリウム。
その量は多くても少なくても健康に良くないと言われています。
カリウムが不足した場合と、過剰な場合に考えられる体調への影響をご説明しましょう。
カリウムが不足している場合
標準的な食事をしている場合、カリウムが不足することは一般的に稀と言われています。
けれども、下痢や嘔吐、内蔵の不調や利尿薬の使用などにより、カリウム不足に陥るケースもあるようです。
著しいカリウム不足になると、次のような不調が起こり得るでしょう。
- むくみ
- 高血圧
- 脱力感
- 筋力低下
- 不整脈
- 心不全
- 食欲不振
カリウムの摂取が過剰な場合
通常、カリウムは多めに摂っても体内で調整されるため、過剰になりにくいと言われています。
しかし、カリウムの排泄がスムーズに行われないと、次のような影響が出ることがあります。
その場合、医師などからカリウムの摂取を制限するようにアドバイスされるケースもあるようです。
- 手指や唇、四肢のしびれ
- 全身のだるさ
- 不整脈
カリウムの摂取を控えたい場合、なぜ果物の缶詰をすすめられるのか
カリウムの摂取を控えたいとき、果物は缶詰をすすめられることもあります。
それはなぜかというと、生の果物よりもフルーツ缶詰のほうがカリウムが少ないからです。
ただし、シロップにもカリウムが多く含まれます。
そのため、シロップはできれば摂取しないようにしましょう。
以下では桃を例に挙げて、生・缶詰・シロップのカリウムの含有量をお伝えします。
桃100gあたりのカリウムの含有量
- 生:180mg
- 缶詰:80mg
- 缶詰のシロップ:80mg
果物の缶詰のカリウム含有量を一覧でご紹介
果物の缶詰は、生の果物よりも含まれるカリウムの量が少ないとご説明しました。
では、缶詰の中でもどのような果物がカリウムが少ないのでしょうか。
果物の缶詰100gあたりのカリウム含有量を、一覧でご紹介します。
- りんご缶100g:カリウム30mg
- 西洋梨缶100g:カリウム55mg
- みかん缶100g:カリウム76mg
- 桃缶100g:カリウム80mg
- さくらんぼ缶100g:カリウム100mg
- パイン缶100g:カリウム120mg
果物の缶詰を使ったカリウムの少ないデザートのレシピ
スーパーなどの量販店でも、果物の缶詰は安い値段で販売されています。
手頃な価格で購入できる果物の缶詰を使って、簡単に美味しいデザートを作ってみましょう。
以下で、レシピをご紹介します。
フルーツミックス缶を使ったヨーグルト和え
【作り方】
- 無糖ヨーグルトに、はちみつとレモン汁少々を加える
- フルーツミックス缶のうち、カリウムの少ない果物を取りだす
- シロップを切ってヨーグルトと和える
フルーツ缶詰のシロップは、カリウムが含まれているので使わないようにしましょう。
はちみつにもカリウムは含まれますが、100gあたり13mgと少量です。
ギリシャヨーグルト風がお好みの方は、事前にヨーグルトを水切りしておいても良いでしょう。
果物の缶詰を使ったカリウムの少ないおつまみの作り方
果物の缶詰とギリシャヨーグルトで、カリウムの少ないおつまみの作り方をご紹介します。
ギリシャヨーグルトは、さまざまなメーカーが販売していますが、無糖のものがおすすめです。
ヨーグルトとフルーツのカナッペ
【作り方】
- ギリシャヨーグルトに、レモン汁少々を加えクリームチーズを混ぜる
- フルーツミックス缶のうち、カリウムの少ないものをシロップを切って取り出す
- クラッカーに①を塗る
- 上にフルーツを乗せ、あればミントやタイムを飾る
- お好みで岩塩などをかけていただく
使用するクラッカーを、カリカリに焼いた餃子の皮などに変更しても美味しいです。
また、クリームチーズがなければ、水切りした木綿豆腐を潰して使っても問題ありません。
まとめ
果物の缶詰は、手軽に果物を摂取できる便利な食品です。
カリウムは少ないものの、食物繊維やビタミンCなど、他の栄養素も豊富に含まれています。
デザートやおつまみとして、ぜひ缶詰を活用して、果物の栄養を手軽に補給しましょう。