冬になると旬を迎えるみかんは、甘酸っぱくてジューシーな味わいで多くの人に愛されています。
みかんはビタミンCが豊富なことは有名ですが、ビタミンDはどうでしょうか?
この記事では、みかんにビタミンDが含まれているかどうか、そしてみかんに含まれるその他のビタミンについて詳しく解説します。
みかんにビタミンDは含まれているのか
ビタミンCが豊富な果物として知られているみかん。
みかんには、ビタミンDは含まれているのでしょうか。
まずは、ビタミンDについて解説します。
ビタミンDは、肝臓や腎臓で活性化されカルシウムのバランスを整え、吸収を助ける働きをします。
骨や歯の健康を維持するために欠かせない成分で、免疫力アップにも役立つ働きをします。
D2からD7まで6種類あるビタミンDですが、D4~D7は食品にはほとんど含まれていません。
食べ物に含まれているのはD2とD3で、また人にとって重要なビタミンDもD2とD3の2つです。
そんなビタミンDは、残念ながらみかんには含まれていません。
みかん以外でビタミンDを含む果物とは
みかんにはビタミンDは含まれていませんが、他の果物ではどうでしょう?
多くの果物に、ビタミンは含まれているイメージがありますよね。
しかし、みかん以外の果物にも、ビタミンDはほとんど含まれていません。
野菜はどうかというと、野菜にもビタミンDは含まれていません。
ビタミンDが豊富な食品
みかんをはじめ、果物・野菜にはビタミンDは含まれていません。
ビタミンDを多く含む食品には、以下などがあります。
- 魚類などの加工品
- 肉類
- 卵類
- 乳製品
- キノコ類
特に、あんこうの生の肝や、しらす干し、乾燥きくらげに多くのビタミンDが含まれています。
手軽に摂取できる食べ物としては、卵黄や焼いた紅鮭などにも多く含まれています。
ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が悪くなり、骨軟化症や骨粗しょう症、くる病を発症してしまうことがあります。
通常の食べ方ではあまり考えられませんが、ビタミンDを過剰摂取することでも弊害があります。
高カルシウム血症や、腎機能障害、食欲不振などを引き起こす可能性があるので、注意が必要です。
みかんに含まれるビタミンとは
ここでは、みかんに含まれるビタミンについて詳しくご紹介します。
ビタミンDが含まれていないみかんには、どんなビタミンが含まれているのか見ていきましょう。
ビタミンC
みかんといえば、まず思い浮かぶのがビタミンCです。
ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、美肌効果や免疫力向上効果が期待できます。
成人の1日のビタミンC推奨摂取量は100mgですが、みかん1個(約100g)で、約40mgのビタミンCを摂取できます。
ビタミンA
みかんには、ビタミンAも多く含まれています。
ビタミンAは、視覚機能や皮膚の健康維持に重要な役割を果たします。
また、β-カロテンとしても知られ、抗酸化作用も期待できます。
その他のビタミン
みかんには、ビタミンB群やビタミンEなども含まれています。
ビタミンB群は、エネルギー代謝や神経伝達物質の合成に関与します。
ビタミンEは、抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ効果が期待できます。
みかんに含まれるビタミンC以外の栄養成分
みかんに含まれる栄養成分には、ビタミンの他にもまだまだあります。
β―クリプトキサンチン
みかんに豊富に含まれるβ-クリプトキサンチン。
体内でビタミンAと同様の働きをし、目などの粘膜を健康に保つ効果があります。
カリウム
みかんは、カリウムも多く含んでいます。
カリウムはミネラルの一種で、ナトリウムを排出する作用を持ち、塩分の過剰摂取を抑制する働きがあります。
食物繊維
みかんの皮やスジには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類が含まれています。
水溶性食物繊維は血糖値の上昇をゆるやかにします。
また、不溶性食物繊維には便秘に効果があるとされています。
ヘスペリジン
みかんのスジや袋部分に含まれる、ポリフェノールの一種です。
ビタミンCを安定させ、働きを強化したり、血流を良くして体を温める役割もあります。
みかんの栄養を効率的に摂るポイント
栄養豊富なみかんを食べるなら、その栄養を効率的に摂りたいですよね。
ここでは、みかんの栄養を効率的に摂るためのポイントをご紹介します。
皮ごと食べる
みかんの皮には、ビタミンCや食物繊維が豊富に含まれています。
そのため、皮ごと食べることで、より多くの栄養素を摂取することができます。
ただし、農薬が気になる場合は、皮をよく洗ってから食べるようにしましょう。
よく噛んで食べる
みかんは、果肉の中に袋状の細胞壁があります。
この細胞壁には、β-クリプトキサンチンという抗酸化作用のある成分が含まれています。
よく噛んで食べることで、この細胞壁を壊し、β-クリプトキサンチンを効率的に吸収することができます。
朝に食べる
ビタミンCは、体内に蓄積されにくい栄養素です。
そのため、朝に食べることで、一日の活動に必要なビタミンCを補給することができます。
ジュースにする
みかんをジュースにすることで、皮ごと摂取することができます。
ただし、ジュースにすると食物繊維が減ってしまうため、果肉も一緒に食べるようにしましょう。
冷凍する
みかんを冷凍すると、ビタミンCの損失を抑えることができます。
冷凍したみかんは、シャーベット状にして食べたり、スムージーに混ぜたりして楽しめます。
最後に
みかんをはじめ、果物や野菜にはビタミンDは含まれていません。
ビタミンDは含まれていないものの、みかんにはさまざまなビタミンなどの栄養成分を豊富に含んでいます。
みかんの栄養を効率的に摂るためには、皮ごと食べる、よく噛んで食べる、朝に食べる、ジュースにする、冷凍するなどのポイントがあります。
これらのポイントを参考に、みかんを美味しく栄養満点にいただきましょう。