故人が亡くなってから満一年後の命日に行われる一周忌。
一周忌は、年忌法要の中でも重要な法要とされており、遺族や親族、友人など故人と親しかった人が参列し故人を偲びます。
一周忌に参列する場合、お供え物を持参するのが一般的ですが、果物はお供え物として喜ばれるものの1つ。
そこで、一周忌法要のお供え物で果物を選ぶ際のポイントや金額の相場、のし紙マナーなどをご紹介します。
一周忌のお供えに人気の果物
一周忌の法要にお供え物を持って参列する場合も多く、中でも人気なのが「果物」です。
果物は、以下の理由からお供え物に最適です。
- 日持ちしやすい
- 常温で保管できる
- 消え物(食べてなくなる=悲しみが消え遺族が癒えますようにという意味)
故人が好きだった果物を箱詰めや籠盛りで持参する方も多いです。
一周忌法要のお供え物で果物を選ぶ際のポイント
果物といっても、時期によっては果物の種類が限られますし、どんな果物がいいのか悩みむことでしょう。
しかし、基本的にはどんな果物を選んでも問題ないようです。
ただし、果物を選ぶ際は、以下のようなものがふさわしいとされています。
- 故人が生前好きだった果物
- 旬の果物
- 日持ちする果物
- 丸い形の果物
故人が生前好きだった果物を基準に、季節の旬の果物で日持ちするものを選びましょう。
下記に一例を挙げます。
春:さくらんぼや甘夏などの柑橘類
夏:メロンやパイナップル
秋:梨やぶどう、柿
冬:りんごや洋梨(ラ・フランス)
いちごやバナナなど、痛みやすい果物はあまりおすすめしません。
また、丸は「円=縁」と解釈できることから、故人との縁を大切にする意味も込められています。
そのため、丸い果物を選ぶのも良いとされています。
個数は、偶数ではなく奇数が良いでしょう。
ただし、「8」は末広がりで縁起がよい数のためOKとされているので注意しましょう。
四十九日や三回忌、七回忌などのお供え物は
こうしたお供え物は一周忌だけでなく、四十九日や三回忌、七回忌など、年忌法要でも必要です。
お供え物の選び方に大きな違いはないですが、お供え物に関しては地域によって異なります。
お供え物が必要かどうか悩んだ時は、両親や親族などに予め聞いておくと安心です。
一周忌のお供え物で果物を選ぶ際の金額の相場
一周忌のお供え物で果物を選ぶ際の金額の相場は、下記の通りです。
- 個人の場合:3,000円〜5,000円
- 数人で贈る場合:10,000円〜15,000円
- 法要のみで会食に参加しない場合:5,000円〜10,000円
- 会食に参加する場合:10,000円〜15,000円
そのため、お供え物の金額は大体5,000円〜10,000円と捉えるといいでしょう。
上記のお供え物の金額の相場はあくまでも目安です。
お供え物の金額に関しては、故人との関係性や地域の慣習などで多少の違いが出てきます。
前もって、同じ一周忌に参列する親族や知人に相談すると安心でしょう。
お供え物の果物の購入方法
お供え物の果物は、スーパーや千疋屋などのフルーツ専門店、百貨店などで購入できます。
しかし、お供え物として果物を用意する場合、見栄えのいい籠盛りを用意したい場合も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、ネット通販です。
お供えにふさわしい籠や箱に入った詰め合わせが金額別で選ぶこともできます。
また、のし紙を選べたり、遠方であれば先方へ配送することも可能です。
一周忌のお供え物で果物を持参する際ののし紙
一周忌のお供え物には、白黒ではなく、双銀の水引がついたのし紙をするのがマナーです。
籠盛りの果物の場合は、短冊のしと、水引代わりに白黒や紫、黄色のリボンをかけます。
一般的に白黒ののし紙は四十九日までですが、地域によっては一周忌までは黒白の水引を用いたり、黄色と白の水引が用いられる地域もありますので、事前に確認しておくと安心です。
表書きには「御供」または「御供物」と書きます。
水引の下側に贈る側の名前をフルネームまたは性、名のみを選んで書きましょう。
夫婦の場合は夫の名前をフルネーム、横に妻の名前のみを書き、複数人でお供え物を贈る際は、「〇〇家孫一同」、「会社名」、「〇〇課一同」と書くと良いでしょう。
遠方などで訪問が難しい場合のマナー
一周忌は年忌法要の中でも重要な法要です。
出席することが望ましいですが、遠方や仕事などでどうしても訪問が難しい場合は、なるべく早く出席できないことを伝えることが大切です。
その際は、配達サービスを利用してお供え物や香典を渡すことがマナーです。
必ず送るようにしましょう。
また、果物などのお供え物は、一周忌前日、遅くても当日2時間前には届くよう気を配ることも大切です。
まとめ
一周忌のお供え物として喜ばれる果物についてお伝えしてまいりました。
金額の相場やのし紙のマナーなど、基本的な知識を押さえておけば、失礼のないお供えをすることができます。
また、季節感や故人様の好みなども考慮して、心を込めて選んであげてください。
一周忌は、故人とのお別れを改めて偲ぶ大切な法要です。
故人様とご遺族様にとって、心に残る一周忌となるように、お供えにもぜひこだわってみてください。