【果実酒のアルコール度数】飲み方による度数の違いや注意点

最終更新日:2024/12/09

【果実酒のアルコール度数】飲み方による度数の違いや注意点

初めて果実酒を作る方に注目してほしいのが、自家製果実酒の「アルコール度数」。

市販や居酒屋などお店で提供される果実酒よりもアルコール度数が高いので、作る際や飲み方にも注意が必要です。

そこで今回は、果実酒のアルコール度数の平均や自家製果実酒のアルコール度数、果実酒作りにアルコール度数が高いお酒が良い理由など、果実酒のアルコール度数についてお伝えしてまいります。

果実酒のアルコール度数の平均

一般的に市販されている果実酒のアルコール度数は5〜20度。
居酒屋で提供される梅酒などの果実酒は8〜15度とアルコール度数が調整されており、ロックで飲んでも、ワインや日本酒よりもアルコール度数は低いです。

一方、自家製の果実酒は市販よりもアルコール度数は高くなるので、飲む場合は注意が必要です。

自家製果実酒のアルコール度数は漬けるお酒によって異なる

市販されている果実酒のアルコール度数が5〜20度、居酒屋などお店で提供される果実酒が8〜15度に対し、自家製果実酒のアルコール度数は20度以上とアルコール度数は高め。

ただし、ベースとなるお酒によってアルコール度数は異なり、果実酒で使われることが多いホワイトリカーは35度、ウイスキーで40度前後、アルコール度数がもっとも高いウォッカの一種スピリタスは96〜98度と桁外れ。
このように、漬けるお酒によってアルコール度数が異なります。

お家で手作りする果実酒は美味しくてついつい飲みすぎてしまいますが、自家製果実酒は市販よりもアルコール度数が高いことを知った上で楽しむことが大切でしょう。

果実酒作りにアルコール度数が高いお酒が良い理由

自家製の果実酒はアルコール度数が20度以上と高いですが、それは以下の2つの理由によるものです。

  • 20度未満のお酒を使うと酒税法違反になる可能性があるため
  • 果実エキスが抽出しやすく、雑菌の繁殖を防ぐ効果があるため

自宅で果実酒を作る際に注意したいのが酒税法で、その1つに「使用するお酒はアルコール度数が20度以上のものですでに課税されているお酒を使わなければならない」という決まりがあります。
アルコール度数の高いお酒を使って果実を漬けるため、結果的にアルコール度数が高くなるのです。
ちなみに日本酒は15度と低いですが、アルコール20度以上の日本酒であれば果実酒のお酒として使用しても問題ありません。

また、果物から水分が出てアルコール度数が低くなっていくのですが、アルコール度数の高いお酒を使用することでカビなどの雑菌を防いだり、果物を腐りにくくする効果があるため、手作りの果実酒を長期保存することができるというメリットもあります。

酒税法については、アルコール度数の他、

  • 米、麦、あわ他の穀物、ぶどう、山ぶどうなどを漬けこまない
  • 他人に販売しない

などルールがあるので、果実酒を手作りする前に一度チェックしておきましょう。

果実酒のアルコール度数−飲み方の違い

果実酒作りで使うお酒によってアルコール度数が異なる他、飲み方によってもアルコール度数は異なります。

アルコール度数20度の梅酒を例にすると、ストレートやロックはそのまま飲むので、氷を入れて若干薄まったとしてもアルコール度数は20度と変わりませんが、お湯やソーダ、ビール、ウイスキー、カルピスなど、どの食材で割るか、梅酒と割り材との割合によってもアルコール度数は異なります。

当然梅酒と割り材が1:1よりも1:4や1:5の方がアルコール度数は低くなるので、飲み方を工夫すると悪酔いもせず美味しく飲むことができるのではないでしょうか。

アルコール度数が高いスピリタスを使ったおすすめ果実酒

先程もご紹介した、世界一アルコール度数が高いと言われているお酒「スピリタス」。
スピリタスはポーランドが原産地のウォッカで、そのアルコール度数の高さから、容器には「火気厳禁」の文字があるほど。

また、カロリーはお酒の中でも群を抜いて高く、ビールが約40kcalに対し、スピリタスは約600kcalとかなりの高カロリーなのも特徴です。

ただ、スピリタスはアルコール度数が高いため割り材で薄めて飲むことが多く、また、製造過程で糖質がかなり抜けることから糖分がほぼ含まれないため、糖質制限をしている方にはおすすめのお酒です。

このように、アルコール度数が高いスピリタスは果実酒作りにピッタリですが、特にスピリタスに合うおすすめの果実をご紹介します。

レモン

イタリアでレモンを使った果実酒「リモンチェッロ」があるように、スピリタスとレモンの相性は抜群。
レモンの皮をたっぷりと使った、目にも鮮やかな飲みやすい果実酒が出来上がります。

作り方も簡単で、レモン(無農薬・ワックスなしのレモン10〜15個)をよく洗ってピーラーで皮を薄く剥き、ガラス容器にレモンの皮とスピリタス(1リットル)入れて1週間程度漬け込みます。
次に鍋に水(1リットル)とグラニュー糖(700~800g)を入れてシロップを作り、シロップが完全に冷めたらレモンの皮を取り除いた中に入れてかき混ぜ、常温で1週間寝かせれば完成です。

ホワイトリカーで作ることが多い梅酒ですが、スピリタスをベースで梅酒を作ることもできます。
梅(1kg)を傷つけないよう丁寧に洗って水気を拭き取り、爪楊枝などで軸(ヘタ)を取り除きます。
表面が乾いてから消毒した容器に梅、氷砂糖(600g)、最後にスピリタス(1リットル)を注ぎ、冷暗所で寝かせれば完成。
早ければ1ヶ月程度、半年ほど待てばより梅の成分が抽出され美味しい梅酒が完成します。

いちご

いちご好きな方におすすめしたいのが、スピリタスで作るいちご酒。
いちご(400g)をきれいに洗ってヘタを取り、水気をよく拭き取ります。
次に保存容器にいちご、砂糖(600g)を入れ、いちごから果汁が出るまで2〜3時間ほど置き、皮を剥いて輪切りにしたレモン(1個)とスピリタス(500ml)を注ぎ、1ヶ月〜2ヶ月後にいちごの果実を取り出せば完成です。

スピリタスを飲む際の注意点

果実酒作りに最適なスピリタスですが、

  • ストレートで飲まないこと
  • スピリタスを取り扱う場合は火の近くで使用しないこと

など取り扱いには十分注意が必要です。
また、果実酒にすると飲みやすくなるため、飲みすぎてしまう点にも注意した方がいいでしょう。

まとめ

今回は、自宅で果実酒を作る際に気になるアルコール度数についてお伝えしてまいりました。
自家製果実酒の魅力は、自分の好きな果実で、好きな飲み方・割り方を楽しめることです。
ただ、アルコール度数が高いので飲みすぎには注意し、濃さを調整しながら自家製果実酒を味わってみてはいかがでしょうか。

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