知っておきたい果実酒の賞味期限の有無とおすすめの保存方法

最終更新日:2024/11/23

知っておきたい果実酒の賞味期限の有無とおすすめの保存方法

果実酒は、季節の果物を使って自宅で簡単に作れるお酒です。
しかし、せっかく作った果実酒も、保存方法によっては風味が損なわれてしまったり、腐敗してしまうことがあります。

この記事では、果実酒の賞味期限の有無と、おいしく長く楽しむための保存方法について詳しく解説します。
果実酒作りに挑戦する前に、ぜひ参考にしてみてください。

果実酒の賞味期限

結論から言うと、市販の果実酒には賞味期限がないものが大半です。
ただし、使われているアルコールや、原材料により賞味期限が設定されているものもあります。

一般的に、市販のものなら、ラベルやキャップなどに日付けの表示があります。
この日付は、賞味期限、もしくは製造年月日のどちらかです。
そのため、購入した時点で日付が過去のものであれば、製造年月日の可能性が高いです。
また、賞味期限が設定されていない果実酒は、日付けが全く書いていない場合もあります。

さらに、手作りの果実酒の場合も同様に賞味期限はありません。
ただし、保存方法や、作り方により日持ちをする期間が異なります。
また、手作りの果実酒は賞味期限よりも、果実を取り出すタイミングが重要です。
この、果物を果実酒から取り出すタイミングについては後ほどご紹介します。

賞味期限が設定されている果実酒の特徴

果実酒に賞味期限の表示があるものには、以下のような特徴があります。

  • クリーム系リキュールを使用したもの
  • アルコール度数が低いもの
  • 糖分が少ないリキュール

このように、果実酒に使われている原材料によって、賞味期限が設定されています。

果実酒に賞味期限がない理由

それではなぜ、果実酒には賞味期限がないのでしょうか。

その理由は、果実酒に使われるアルコールの製造方法にあります。
果実酒を作る時に使われるアルコールは、ホワイトリカーなどの焼酎が定番です。
その他には、ウイスキーやブランデーなども使われます。
これらのアルコールに共通しているのは、「蒸留酒」に分類されていることです。

この蒸留酒とは、水とアルコールの沸点の違いを利用して作られたお酒のことです。
その作り方は、熱して気化させたアルコールの蒸気を冷やして液体にする方法で作られます。
この製造方法でできた蒸留酒は、アルコール度数が高く仕上がります。

アルコール度数の高い蒸留酒は、雑菌の繁殖や、腐敗がほとんど起こりません。
そのため、このような蒸留酒で作られてアルコールには賞味期限がありません。

果実酒に大切なのは賞味期限までの保存方法

果実酒は賞味期限の有無に関わらず、保存の方法が1番大切と言われています。
そこで、果実酒の保存方法を未開封の場合と、開封後の2パターンでご紹介します。

未開封の果実酒の保存方法

未開封の果実酒は、一般的に温度が20度前後の常温よりも低い場所が適しています。
また、温度変化が少なく、直射日光の当たらない冷暗所がベストです。
もしも、果実酒が紙箱や木箱に入ってる状態なら、箱から出さずに保存しましょう。
このような状態で果実酒を保存すれば、10年以上持つこともあります。

ただし、果実酒によっては、冷蔵保存が必要なものもありますので確認が必要です。
さらに、保存状態が良くても、賞味期限切れの果実酒は味が劣化している可能性があります。

開封後の果実酒の保存方法

開封後はできるだけ早く飲むのが良いでしょう。
その理由は、開封して果実酒が空気に触れるたびに香りが飛ぶ可能性があるからです。
また、蓋をしっかり閉めていないと、果実酒が酸化する場合もあります。

そのため、開封後の果実酒は未開封と同様に、温度変化の少ない冷暗所がおすすめです。
さらに、開封後の果実酒はにおい移りがしやすい状態なので、しっかりと蓋を閉めることが大切です。
そして、においの強いものを近くに置かないようにしましょう。

手作りの氷砂糖を使わない果実酒の保存方法

手作りの果実酒の多くは、氷砂糖などの糖分を使用して作ります。
しかし、果物の味をダイレクトに味わうために、砂糖を使わずに果実酒を作られる方もいると思います。

果実酒に使われる氷砂糖の役割は、果物の味を染み出しやすくする作用があります。
その他に、熟成中の果物の腐敗を防ぐ役割もあります。
そのため、氷砂糖を使わない手作りの果実酒を保存する時は、保存容器の消毒を徹底することが重要です。
さらに、果実酒の中で果物が浮いていたら、アルコールを追加するなどの対応が必要です。
また、保存場所は他の果実酒と同じで、温度変化の少ない冷暗所がおすすめです。

手作りの果実酒の果物を取り出すタイミング

先述の通り、手作りの果実酒には、果物を取り出すタイミングがあります。
そこで、手作りの果実酒に人気の果物別に、取り出すタイミングの目安を一覧でご紹介します。

  • 梅酒:3カ月・6カ月・1年・取り出さない
  • いちご酒:2カ月
  • さくらんぼ酒:6カ月
  • りんご酒:6カ月
  • ゆず酒:1カ月・3カ月
  • レモン酒:3カ月
  • パイナップル酒:1カ月・2カ月
  • 桃酒:2カ月・1年

これらの目安は、保存状態が良い場合です。
また、柑橘類の皮を使う場合は、作成後1週間程度で取り出しましょう。

果実酒の異変は賞味期限切れではない可能性が

保存していた果実酒が変色していたり、異臭・ぬめりがあったりする場合は、雑菌が繁殖していたり、腐敗している可能性があります。

特に果物入りの果実酒は、蓋の開閉や保存の状態が悪いと、異変が起きやすいものです。
この場合、果実酒の賞味期限が過ぎたから起きた異変ではない可能性が高いです。

においや色がおかしいと感じたら、果実酒を飲むのはやめましょう。

まとめ

果実酒は、手作りならではの味わいを楽しめるお酒です。
しかし、適切な保存方法で管理しなければ、風味が劣化したり、腐敗したりする可能性があります。

本記事では、果実酒の賞味期限の有無と、保存方法について解説しました。
これらの情報を参考に、ぜひご自身の果実酒を大切に保管し、長くその味わいを楽しんでください。

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